社労士通信

会社設立における登記手続きの流れや必要書類を詳しく解説

2021年09月24日

会社設立には登記が必要となり、登記することで会社の信用を高めることができます。会社設立のための登記には登記申請書に加え、登録免許税納付用台紙や払込証明書、定款などの添付書類が必要です。株式会社と合同会社によって登記に必要な手続きや経費は異なるので注意しましょう。

会社を設立する際には、さまざまな手続きを行わなければなりません。その中の1つが、法人登記です。
法人登記では揃えるべき書類がたくさんあり、注意すべき点もあります。

本記事では、会社設立における登記手続きの流れや必要書類を詳しく解説していきます。

会社設立における登記とは?

会社設立における登記とは、会社の会社名や所在地、事業目的などの基本事項を法務局に届け出ることを指します。
法人登記を行うと、登記した内容が一般に公開されるようになり、会社としての信用が高まります。

登記していない状態では会社として認められず、他の企業や個人と取引を行うことができません。
当然、会社として銀行口座を開設することなどもできません。
会社設立において、登記は絶対に行わなければならない手続きなのです。

登記の前に済ませておくべきこと

会社設立には法人登記が不可欠ですが、登記の前に済ませておかなければならないことがあります。

まずは、会社の形態の決定です。
今日本で設立できる会社の形態は株式会社、合同会社、合資会社、合名会社という4つの種類があります。
ただしほとんどの場合設立されているのは株式会社か合同会社です。
資金がないのでとりあえず会社を設立したい場合には合同会社、資金調達と会社の成長を両立させていきたい方は株式会社がおすすめです。

さらに、登記の前には会社の基本事項を決め、定款を作成しなければなりません。
会社の基本事項とは、会社名や本社の所在地、発起人の氏名や住所、資本金額などが含まれます。
会社名や本社の所在地、発起人の氏名などの基本事項は登記後、登記簿謄本に記載されるものなので、登記前には必ず決めておくようにしましょう。

加えて、会社の定款も非常に重要な要素です。
定款は会社の憲法のようなもので、株式会社か合同会社にかかわりなく策定が必要です。
ただし、株式会社では定款の認証が必要なのに対し、合同会社では必要ないという違いがあります。

加えて、資本金の振り込みも登記の前に済ませておかなければなりません。
資本金は振り込みでなければならず、振込を証明する用紙を登記の申請書に添付しなければなりません。

会社設立における登記の必要書類

会社設立の際には、必要書類を揃えなければなりません。
会社設立の必要書類に不備があると、登記が行えないので注意が必要です。
会社設立に必要な登記の書類について解説します。

登記申請書

登記で絶対に必要な書類の筆頭が登記申請書です。
登記申請書に添付書類を付けて法務局に提出することで会社の登記が行えるのです。

登記申請書には記載すべき基本事項がたくさんあります。
会社名(商号)、本店所在地、会社設立の目的、発行可能な株式の総数、発行済の株式の総数、資本金額、取締役会や監査役設置の有無などを記載します。

登録免許税納付用台紙

登記申請書に加えて必要となるのが登録免許税納付用台紙です。
登記申請書には15万円の収入印紙を貼り付ける必要があります。
登録免許税は出資金額×0.7%なのですが、これが15万円未満の場合には15万円と定められています。
資本金額が1,000万円の場合でも登録免許税は7万円なので、ほとんどの場合15万円の収入印紙ですむでしょう。

収入印紙の消印は登記機関が行わなければならないことになっているので、その前に消印が押されないように注意すべきです。

定款

登記申請書に添付する別の書類が会社の定款です。
定款は登記の手続きの前に作成してあるはずなので、それを添付します。
定款には事業目的などが記載されており、会社は定款に書かれている事業目的以外の業務は行えません。
将来的に別の事業も手掛ける予定であれば、定款に含めておくようにしましょう。

払込証明書

資本金が発起人によって口座に振り込まれたことを証明するのが払込証明書です。
払込みの内容や代表取締役の氏名が書かれた書面に加え、銀行口座の通帳の表紙、1ページ目、振り込みが記帳されているページのコピーが必要となります。

印鑑届出書

会社の実印を作成したら、代表社印の印鑑登録を行います。
印鑑登録を行うために、登記申請書に印鑑届出書を添付しなければなりません。

その他の書類

上記の書類は会社の登記で必須の書類ですが、この他にも必要に応じて添付しなければならない書類もあります。

たとえば、発起人の決定書や代表取締役の就任承諾書、取締役全員の印鑑証明書などが必要となる場合があります。
それぞれ必要となる場合とそうでない場合とがあるので、法務局の窓口で確認してみるとよいでしょう。

会社設立における登記にかかる費用

会社設立の登記にかかる費用は、株式会社と合同会社によって変わります。

株式会社の場合、定款の認証手数料が5万円、定款の謄本のために2,000円程度かかります。
もし紙の定款を作成した場合には印紙代としてさらに4万円必要です。
さらに登記の際にかかる印紙代が15万円あります。
株式会社の場合、合計で20万円から25万円程度の費用がかかることになるでしょう。

一方で、合同会社の場合、定款の認証が必要ないので、紙の定款を作成した場合に必要な印紙代4万円と謄本の2,000円がかかります。
電子定款の場合にはこの印紙代もかかりません。
さらに登記にかかる費用は株式会社よりも少なく、6万円から11万円前後です。

会社設立における登記手続きの流れ

会社設立における登記手続きの流れは株式会社と合同会社によって流れがやや異なります。
それぞれの登記手続きの方法を知っておくようにしましょう。

株式会社の場合

株式会社の場合、会社の基本事項を決定して定款を作成するところから登記の手続きが始まります。
公証役場で定款を認証してもらい、資本金を振り込んだら、登記のための書類を準備します。
必要書類を揃えて法務局に提出すれば登記の手続きは完了です。

合同会社の場合

合同会社の場合、定款の認証手続きが省略できます。
会社の基本事項を決定して定款を作成したら、資本金を振り込んで登記へと進みます。
登記に必要な書類や印紙代も株式会社ほど多くないので、合同会社の方が手間がかかりません。

会社設立の登記完了後に必要な手続き

会社設立の登記が完了しても、必要な手続きは残っています。
会社設立後、社会保険への加入、年金や健康保険への加入、従業員がいる場合には労災への加入なども行わなければなりません。

従業員がいるかどうかによって必要な手続きも変わるので注意が必要です。
こうした手続きは法的に義務であるため、忘れずに行うようにしましょう。

また、従業員がいる場合、労働者保護の法律である労働基準法等にも留意しなければなりません。
雇用契約書の作成なども必要になります。
給与計算なども必要となり、会社代表者として行うべきことは非常に多くなります。
社労士や税理士など身近に相談できる専門家がいると大変心強いでしょう。

まとめ

会社設立の登記は速やかに不備なく行おう。
会社設立にはさまざまな書類が必要となり、株式会社と合同会社によって手続きがやや異なります。
それぞれの形態の手続きの方法について詳しく知り、不備なく書類を整えるようにしましょう。
スムーズに手続きを行うことで、会社として良いスタートを切りたいものです。

登記手続きは非常に複雑なものです。会社設立時は何かと時間がないため場合によっては専門家に委託することも考えてみてはいかがでしょうか。その場合の専門家は司法書士又は行政書士がベストです。

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